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「今年のNISAの枠、まだ残っているけど使い切ったほうがいい?」
「年内に買うなら、いつまでに注文すれば間に合うの?」
年末が近づくと、NISAについてこんな疑問が出てきますよね。
結論から言うと、今年の枠を無理に使い切る必要はありません。使わなかった年間枠は翌年に繰り越せませんが、生涯で使える1,800万円の枠は減らないからです。それよりも大事なのは、年内に買いたい人は「受渡日」で決まる締め切りを知っておくこと、そして来年の積立設定を年内に見直しておくことです。
この記事では、2026年の年末までに確認しておきたい7つのことを、チェックリストの順番で解説します。
💡 この記事のポイント
- 使わなかった年間枠は繰り越せないが、生涯の1,800万円の枠は減らない
- 2026年の枠を使うには、年内に受渡しが完了している必要がある
- 締め切りの例(楽天証券):国内株は12月28日、投資信託は12月18日〜25日(商品で違う)
- クレカ積立は設定の締め切りが早い。来年分の見直しは11月中に
- 2027年1月からこどもNISAが始まる。子どもの口座を考えている人は準備を
結論:年末にやることは「7つのチェック」だけ
年末のNISAは、「急いで買う」ことより「確認する」ことが中心です。次の7つを上から順に見ていけば、来年もあわてずに続けられます。
✔ ② 年内に買うなら、受渡日で決まる締め切りを確認する
✔ ③ 来年の積立額・クレカ積立の設定を見直す
✔ ④ 配当の受け取り方法を確認する(株・ETFを持っている人)
✔ ⑤ 特定口座の損益を確認する(NISAの損失は対象外)
✔ ⑥ 証券会社を変えたいなら、来年の最初の買付の前に手続きする
✔ ⑦ iDeCoをしている人は、年末調整の書類を出す
① 今年の枠がいくら残っているかを確認する
新NISAには、1年ごとに使える「年間投資枠」と、一生で使える「非課税保有限度額」があります。
| 枠の種類 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額(生涯) | 合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
| 使い残した年間枠 | 翌年に繰り越せない | |
※金融庁「NISAを知る」をもとに作成。
残りの枠は、証券会社のアプリやサイトの「NISA口座」「投資可能枠」などの画面で確認できます。
ここで知っておきたいのは、年間枠を使い残しても、生涯の1,800万円の枠は減らないということです。たとえば今年100万円しか使わなかった人も、来年以降に360万円ずつ使えば、生涯枠はいずれ埋められます。
「枠が余ってもったいない」と、年末にまとめて買う必要はありません。手元の生活費を削ってまで買うのは、むしろ避けたいところです。生涯枠が何年で埋まるかは、つみたて投資枠と成長投資枠の違いの早見表で確認できます。
② 年内に買うなら「受渡日」で決まる締め切りに注意
今年の枠を使って買いたい人は、注文する日に注意が必要です。NISAで今年の枠を使うには、年内に「受渡し」が完了している必要があるからです。受渡日は、注文が成立した日(約定日)から数営業日後になります。
楽天証券が公表している2026年のスケジュールを例にすると、締め切りは次のとおりです。
| 商品 | 2026年の枠を使う最終日の例 |
|---|---|
| 国内株式・ETF | 12月28日(月)15:30まで |
| 米国株式 | 12月25日(金)午前7:00まで |
| 投資信託 | 12月18日(金)〜12月25日(金) (受渡しまでの日数で変わる) |
※楽天証券「2026年のNISAお取引スケジュールのご案内」(2026年10月1日)より。締め切りは証券会社・商品ごとに異なります。
注意したいのは投資信託です。海外の株式に投資する投資信託は、受渡しまでに日数がかかるものが多く、国内株式より締め切りが早くなります。全世界株式(オルカン)やS&P500の投資信託を買う人は、商品ページの「受渡日」を確認しておきましょう。
松井証券やマネックス証券など、ほかの証券会社を使っている人は、11月〜12月に出る各社の「年末年始のNISAのお取引」の案内を必ず確認してください。締め切りに間に合わなかった注文は、来年の枠で買い付けられることがあります。
③ 来年の積立額・クレカ積立の設定を見直す
年末にいちばんやっておきたいのが、来年の積立設定の見直しです。給料やボーナス、家計の状況が変わった人は、積立額を合わせておきましょう。
- つみたて投資枠を毎年使い切りたい人:年120万円=月10万円。ボーナス月に多く積み立てる設定ができる証券会社もあります
- 無理なく続けたい人:生活防衛資金(生活費の数か月分)を残せる金額に。月3万円でも20年続ければ大きな差になります
- 今年の途中で積立を止めていた人:再開する金額と時期を決めておく
気をつけたいのがクレジットカード積立の締め切りです。カード会社の締め日の関係で、設定の変更が反映されるのは1〜2か月先になることが多く、楽天証券の例では、12月分の楽天カード積立は11月12日までの設定が対象です。来年1月分から金額を変えたい人も、早めに設定しておくと安心です。
毎月いくらにするか迷う人は、新NISAは月いくら積み立てる?で、金額別の20年後の試算とみんなの積立額をまとめています。
④ 配当の受け取り方法を確認する(株・ETFを持っている人)
NISAで日本株やETFを持っている人は、配当金の受け取り方法を確認しておきましょう。
NISA口座で受け取る配当金を非課税にするには、受け取り方法を「株式数比例配分方式」(証券会社の口座で受け取る方法)にしておく必要があります。郵便局や銀行で受け取る方法のままだと、NISAで持っている株の配当にも約20%の税金がかかってしまいます。
設定は証券会社の口座情報の画面から変更できます。投資信託の分配金はこの設定に関係なく非課税です。高配当株・ETFの選び方は配当で毎月3万円もらうには?で解説しています。
⑤ 特定口座の損益を確認する(NISAの損失は対象外)
NISAのほかに特定口座や一般口座でも投資をしている人は、年末に今年の損益を確認しておきましょう。特定口座では、同じ年の利益と損失を合わせて税金を計算できるため、年内に含み損のある商品を売って利益と相殺する人もいます。
ただし、NISA口座の損失は、ほかの口座の利益と相殺できず、翌年への繰り越しもできません。NISAで値下がりしている商品を年末に売っても、税金が安くなることはないので注意してください。NISAで損が出ているときの考え方は新NISAで損したらどうする?にまとめています。
⑥ 証券会社を変えたいなら、来年の最初の買付の前に
「ポイントがたまる証券会社に変えたい」「アプリが使いにくい」という人は、年末が見直しのタイミングです。NISA口座は1人1口座ですが、年単位で金融機関を変更できます。
2027年分のNISAを別の証券会社で使う手続きは、2026年10月1日から始まっています。ただし、変更先でNISA口座が使えるようになるまでには時間がかかり、来年の枠で1回でも買付をすると、その年は変更できません。1月から新しい証券会社で積み立てたい人は、年内に手続きを始めておきましょう。
手続きの流れと、今持っている商品がどうなるかはNISAの証券会社を変える手順で、主要ネット証券4社の比較は新NISAはどこで始める?主要ネット証券4社をポイントで比較で解説しています。
⑦ iDeCoをしている人は、年末調整の書類を出す
iDeCoで掛金を払っている会社員・公務員は、年末調整で「小規模企業共済等掛金控除」を申告すると、所得税・住民税が安くなります。1〜9月に掛金を払った人には、10月下旬ごろに国民年金基金連合会から掛金の証明書が届くので、年末調整の書類と一緒に会社に出しましょう(給与天引きの人は会社が反映します)。
iDeCoは2026年12月分の掛金から上限が引き上げられ、会社員(企業年金なし)は月2.3万円から6.2万円になります。NISAとの使い分けはiDeCoとNISAどっちが先?で、税率別の節税額とあわせて解説しています。
これからiDeCoを始めたい人は、マネックス証券のiDeCoや松井証券のiDeCoのように、運営管理手数料が0円の証券会社を選ぶと、毎月の手数料をおさえられます。加入までは1〜2か月かかるので、早めの申し込みがおすすめです。
2027年1月から「こどもNISA」が始まる
来年に向けて知っておきたい大きな変更が、2027年1月1日から始まる「こどもNISA」です。これまでNISA口座は18歳以上しか開けませんでしたが、18歳未満も利用できるようになります。
| 項目 | こどもNISAの内容 |
|---|---|
| 対象 | 18歳未満 |
| 買える商品 | つみたて投資枠の対象商品のみ(定時・定額の積立) |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 18歳になったら | 大人のNISAのつみたて投資枠へ自動で移る |
| 引き出し | 原則できない(中学校入学の年からは、本人の教育費などの目的なら非課税で引き出せる) |
※大和総研「2027年1月開始『こどもNISA』の概要」(2026年5月26日)をもとに作成。
子どもの教育費をNISAで準備したい人は、どの証券会社で口座を開くかを年内に考えておくとスムーズです。証券会社ごとの対応状況はこどもNISAはどこで開く?証券会社6社比較にまとめています。
来年からNISAを始める・見直すなら
少額からコツコツ始めたい人|松井証券
松井証券は、NISAで投資信託を100円から積み立てられ、JCBオリジナルシリーズのカードでのクレカ積立や、保有している投資信託の残高に応じてポイントがたまる「投信残高ポイント」にも対応しています。来年1月から積立を始めたい人は、口座開設に数日〜数週間かかることもあるので、年内の申し込みがおすすめです。手順は松井証券でNISAを始める手順で解説しています。
松井証券
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※サービス内容・ポイントの付与条件は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
dカードでクレカ積立をしたい人|マネックス証券
マネックス証券は、dカードでのクレカ積立に対応していて、積立額のうち月5万円以下の部分は1.1%のdポイントがたまります(一般のdカードの場合)。2026年7月からは、NISA口座でも使える「投信定期売却」も始まっていて、積立から取り崩しまで1社で完結できます。取り崩しの考え方は新NISAの出口戦略で解説しています。
マネックス証券
※ポイント還元・定期売却の条件は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
よくある質問
Q1. 今年の枠を使い切らないと損をしますか?
使わなかった年間枠は翌年に繰り越せませんが、生涯で使える1,800万円の枠は減りません。来年以降に年間枠を使えば、生涯枠はいずれ埋められます。年末に無理をして買う必要はなく、生活費を残したうえで、続けられる金額で投資することが大切です。
Q2. 12月に注文したのに、来年の枠になってしまうことはありますか?
あります。NISAの枠は受渡日が属する年で決まるため、年末ぎりぎりに注文すると、受渡しが年明けになり来年の枠を使うことがあります。特に海外に投資する投資信託は受渡しまで日数がかかるので、証券会社が案内する締め切り日より前に注文しましょう。
Q3. 年末に売ると、売った分の枠は来年いつ戻りますか?
NISAで売った商品の買付額(簿価)の分は、翌年に生涯枠として復活します。ただし年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)は増えないので、復活した枠を1年で一気に使えるわけではありません。売却で空いた枠を同じ年のうちに復活させる案は、2026年度の税制改正では見送られました。
Q4. 年をまたいで積立を止めても大丈夫ですか?
積立はいつでも止めたり再開したりできます。止めている間も、すでに持っている商品の値上がり益や分配金は非課税のままです。ただし、止めた月の分の年間枠は戻らないので、家計が落ち着いたら再開する時期を決めておきましょう。
Q5. 仮想通貨の利益もNISAと同じように年末に確認したほうがいいですか?
仮想通貨はNISAでは買えず、利益は原則として給与などと合算して課税されます。同じ年の損失との相殺のルールもNISAとは違うので、年末に今年の損益を確認しておくと、確定申告の準備が楽になります。くわしくは仮想通貨の税金はいくらから?をご覧ください。
まとめ:年末は「急いで買う」より「来年の準備」を
- 使い残した年間枠は繰り越せないが、生涯の1,800万円の枠は減らない。無理に使い切らなくていい
- 今年の枠を使うなら、年内に受渡しが完了する日までに注文する(投資信託は締め切りが早い)
- クレカ積立は設定の締め切りが早いので、来年の積立額は11月中に見直す
- 株・ETFの配当は株式数比例配分方式でないと非課税にならない
- 証券会社を変えるなら、来年の最初の買付の前に手続きを
- 2027年1月からこどもNISAが始まる
NISAで買う投資信託や株式は、価格が変動し、元本を下回ることもあります。年末の雰囲気に流されず、家計に合った金額で、来年も続けられる形を整えておきましょう。
📱 1月から積立を始めるなら、口座は年内に
口座開設には数日〜数週間かかることがあります。
年内に申し込んでおけば、来年の枠を1月から使えます。
松井証券
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マネックス証券
※口座開設の条件・ポイント還元などの最新情報は、必ず公式サイトでご確認ください。
📌 枠が何年で埋まるかは → つみたて投資枠と成長投資枠の違い|新NISAの使い分け
📌 毎月いくら積み立てるか迷ったら → 新NISAは月いくら積み立てる?
📌 証券会社を変えたい方は → NISAの証券会社を変える手順
📌 将来の取り崩し方は → 新NISAの出口戦略|1,000万円は何年もつ?
⚠️ 免責事項とご利用上の注意
- 本記事は、2026年10月24日時点で確認できた金融庁・金融機関などの公表情報をもとに、NISA制度に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の金融商品の購入・売却や、特定の証券会社の利用を推奨・保証するものではありません。
- 年末の締め切り日は、楽天証券が公表した2026年のスケジュールを例として掲載しています。締め切りは証券会社・商品ごとに異なるため、必ずご利用の証券会社の最新の案内をご確認ください。
- 税金の取り扱いは個人の状況によって異なります。詳しくは国税庁の情報や税理士等の専門家にご確認ください。
- 投資信託・株式は価格変動があり、元本を下回る可能性があります。
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<参考資料>
金融庁「NISAを知る(新しいNISA)」
楽天証券「2026年のNISAお取引スケジュールのご案内」(2026年10月1日)
大和総研「2027年1月開始『こどもNISA』の概要」(2026年5月26日)
日本総合研究所「2026年度税制改正大綱のポイント」

