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「新NISAで買うなら、オルカンとS&P500のどっちがいいの?」
「SNSでは意見が真っ二つで、結局どちらを選べばいいかわからない…」
そんなふうに迷っている方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、2つの違いは「米国だけに投資するか、世界全体に投資するか」です。信託報酬の差は小さく、20年積み立てても約3万円の差にしかなりません。一方で、どちらの市場がより伸びるかで、結果は100万円単位で変わる可能性があります。
この記事では、2026年9月末時点の最新データで2つの中身と実績を比べ、20年積み立てた場合の差を試算しました。どちらが正解かは誰にもわかりませんが、自分が納得して持ち続けられるほうを選ぶための材料にしてください。
💡 この記事のポイント
- オルカンは世界約2,400銘柄、S&P500は米国の大型株約500銘柄に投資する
- ただしオルカンも約64%は米国株。2つの中身は思ったより似ている
- 直近5年はS&P500、直近1年はオルカンのほうが上昇率が高い。どちらが勝つかは時期によって入れ替わる
- 月3万円×20年で、信託報酬の差は約3万円。利回りが1%違うと約145万円の差になる
- 迷ったら「米国に集中したいか、世界に任せたいか」で決め、決めたら途中で乗り換えないのが大切
結論:違いは「米国に集中するか、世界に分散するか」
先に結論です。ここで比べるのは、どちらも三菱UFJアセットマネジメントの低コストシリーズ「eMAXIS Slim」の2本です。
→ 米国・日本・欧州・新興国など、世界全体の株式にまとめて投資
S&P500(eMAXIS Slim 米国株式(S&P500))
→ 米国の代表的な大企業約500社に集中して投資
どちらも新NISAのつみたて投資枠で買え、主要なネット証券なら100円から積み立てられます。純資産総額はどちらも10兆円を超え、国内の投資信託の中でも特に多くの人に選ばれている2本です。
「米国がこれからも世界の成長を引っぱる」と考えるならS&P500、「どの国が伸びるかはわからないので世界全体に任せたい」と考えるならオルカン。選ぶ基準は、コストや過去の成績よりも、この考え方の違いです。
オルカンとS&P500の比較表
| 項目 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 投資先 | 世界の株式(先進国+新興国、日本を含む) | 米国の大型株 |
| 連動をめざす指数 | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース) | S&P500(配当込み、円換算ベース) |
| 指数の銘柄数 | 約2,400 | 約500 |
| 米国株の比率 | 約64% | 100% |
| 日本株 | 含む(約5%) | 含まない |
| 信託報酬(年・税込) | 0.05775%以内 | 0.0814%以内 |
| 設定日 | 2018年10月31日 | 2018年7月3日 |
| 新NISA | つみたて投資枠・成長投資枠の両方で買える | つみたて投資枠・成長投資枠の両方で買える |
| 保有ポイント(年) | SBI・マネックス・松井:0.0175% | SBI・松井:0.028% マネックス:0.0254% |
※信託報酬・設定日・連動指数はマネックス証券のファンド情報、銘柄数・国別比率はMSCI ACWIの公式ファクトシート(2026年9月30日時点)、保有ポイントは各社公式サイト(2026年10月12日確認)より。信託報酬のほかに、売買委託手数料などの費用がかかります。
コストはオルカンのほうが少し安く、保有ポイントはS&P500のほうが少し多くもらえます。ただし、どちらも差は年0.01〜0.02%台で、あとで試算するとおり20年でも数万円程度です。
中身の違い:オルカンも6割以上は米国株
「世界に分散」と聞くと、米国以外の国にも均等に投資しているイメージがあるかもしれません。実際は、オルカンは各国の株式の時価総額(企業の規模)に合わせて配分するので、米国が全体の約64%を占めています。
| 国・地域 | オルカン(MSCI ACWI)の比率 |
|---|---|
| 米国 | 64.21% |
| 日本 | 5.20% |
| 台湾 | 3.46% |
| 英国 | 3.00% |
| カナダ | 2.90% |
| その他 | 21.22% |
※MSCI ACWI Index ファクトシート(2026年9月30日時点)より。ファンドの実際の組入比率とは少し異なる場合があります。
組入上位の銘柄も、エヌビディア・アップル・マイクロソフト・アマゾンなど、S&P500の上位とほぼ同じ米国の大企業が並びます。つまり、オルカンを選んでも資産の大部分は米国の大企業の値動きに左右されます。
オルカンの国別比率は固定ではありません。米国株が伸びれば米国の比率が上がり、ほかの国が伸びればそちらの比率が上がります。「そのとき世界で大きくなった国に自動で乗りかえてくれる」のが、オルカンのいちばんの特徴です。
これまでの成績を比べると?
2本の騰落率(基準価額の上昇率)を、同じ時点で比べてみます。
| 期間 | オルカン | S&P500 | 上回ったほう |
|---|---|---|---|
| 1年 | +24.27% | +22.87% | オルカン |
| 3年 | +90.74% | +93.77% | S&P500 |
| 5年 | +143.12% | +162.23% | S&P500 |
※2026年9月30日現在。マネックス証券のファンド情報で公表されている騰落率より。過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。
5年前に100万円を一括で買っていた場合、2026年9月末の評価額はオルカンが約243万円、S&P500が約262万円です。この期間は米国の大型ハイテク株が大きく伸びたため、米国に集中していたS&P500のほうが上回りました。
一方、直近1年ではオルカンのほうが上昇率が高くなっています。米国以外の株式市場も上昇したためです。
さらに長い目で見ると、米国株が振るわなかった時期もあります。2000年1月から2009年12月までの10年間、S&P500は配当込みでも年率−0.95%と、10年かけてほぼ増えませんでした(米ディメンショナル社の分析より、米ドルベース)。この時期は、米国以外の市場のほうが良い成績でした。
つまり、「ここ数年はS&P500が強かった」ことは、「これからもS&P500が勝つ」ことを意味しません。どちらが上回るかは、時期によって入れ替わってきました。
20年で差がつくのは「コスト」より「どちらが伸びるか」
では、新NISAで月3万円を20年間(合計720万円)積み立てた場合、それぞれの違いがどれくらいの金額になるのかを試算してみます。
| 違いの種類 | 条件 | 20年後の差(目安) |
|---|---|---|
| 信託報酬の差 | 年0.05775%と年0.0814%(年5%で運用できた場合) | 約3.3万円 (オルカンが有利) |
| 保有ポイントの差 | 年0.0175%と年0.028%(SBI・松井の場合) | 約1.1万円分 (S&P500が有利) |
| 利回りの差 | 年5%と年6% | 約145万円 (約1,222万円と約1,367万円) |
※当サイトによる試算。毎月3万円を積み立て、月複利で運用できたと仮定。信託報酬は毎月の残高から差し引いて計算し、保有ポイントは毎月の残高に年率÷12を掛けて合計したもの。税金・ポイント制度の変更は考慮していません。実際の運用成績は毎年変動し、元本を下回ることもあります。
この試算からわかるのは、次の2つです。
✔ 結果を大きく分けるのは、米国株と世界株のどちらがより伸びるか。そしてそれは、事前にはわからない
言いかえると、オルカンとS&P500の選択は「どちらが得か」ではなく「どちらに賭けるか、賭けないか」の選択です。S&P500は米国が伸び続ければ大きなリターンが期待できる代わりに、米国が停滞したときの影響もそのまま受けます。オルカンはその差をならす代わりに、米国が一人勝ちする時期にはS&P500に届きにくくなります。
どっちを選ぶ?考え方の目安
正解はないので、ここでは自分の考え方に近いのはどちらかで整理してみます。
✔ どの国が伸びるかを自分で予想したくない
✔ 1本だけで、ずっと持ち続けられる商品がいい
✔ 米国の比率が高くなりすぎるのは不安
✔ 日本や新興国の成長も取り込みたい
✔ 米国経済がこれからも世界の成長の中心だと考えている
✔ 米国以外の国はあまり持たなくてもいい
✔ 米国株が長く低迷する時期があっても、売らずに持ち続けられる
✔ 日本株は別の商品で持っている、または持つ予定がない
両方を買うのはあり?
両方買うこともできますが、オルカンの約64%はもともと米国株なので、両方持つと米国の比率がさらに高くなるだけで、分散の効果はあまり増えません。「米国の比率を少し高めにしたい」という意図があるなら一つの方法ですが、何となく両方買うと管理が増えるだけです。迷ったら1本に決めるほうがシンプルです。
選ぶ前に知っておきたい注意点
どちらも為替の影響を受ける
2本とも外国の株式に投資する商品なので、円高になると円での評価額が下がります。オルカンも大部分が米ドルなど外貨建ての資産なので、為替の影響はS&P500とあまり変わりません。「オルカンなら円高に強い」というわけではない点に注意しましょう。
途中で乗り換えると、NISAの枠を使い直すことになる
NISAで買った商品を売ると、売った分の非課税枠(買ったときの金額分)は翌年以降に復活しますが、その年の年間投資枠(つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円)は戻りません。「最近はこっちが強いから」と乗り換えをくり返すと、枠を効率よく使えないうえに、上がった後に買って下がった後に売る結果になりがちです。
大きく下がる時期は必ずある
どちらを選んでも、株式100%の商品なので、数年に一度は大きく下がります。オルカンを2018年から毎月積み立てた場合でも、評価額が元本を12%以上下回った時期がありました(オルカン月3万円の実績検証で計算しています)。下がったときに売らずに続けられる金額で積み立てることが、どちらを選ぶかより大切です。
どの証券会社で買っても中身は同じ
オルカンもS&P500も、どの証券会社で買っても中身・基準価額・信託報酬は同じです。違いが出るのは、クレカ積立の還元率や保有ポイントなどのサービス面です。
保有ポイントで見ると、S&P500はSBI証券・松井証券が年0.028%、マネックス証券が年0.0254%、オルカンは3社とも年0.0175%です。差は小さいので、普段使っているクレジットカードで積み立てられる証券会社を選ぶのが手間なく続けるコツです。4社のくわしい比較は新NISAはどこで始める?主要ネット証券4社をポイントで比較にまとめています。
JCBカードを持っている人|松井証券
松井証券は、オルカン・S&P500のどちらも100円から積み立てられ、JCBオリジナルシリーズのカードでクレカ積立(月100円〜10万円)ができます。保有している投資信託の残高に応じてポイントがたまる「投信残高ポイント」は、S&P500が年0.028%、オルカンが年0.0175%。たまったポイントは投資信託の購入に使えるほか、dポイントやPayPayポイントにも交換できます。
口座開設はスマホなら最短即日で、NISA口座も同時に申し込めます。手順は松井証券でNISAを始める手順|口座開設から積立設定までで解説しています。
松井証券
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※ポイントの還元率・付与条件は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
dカードを持っている人|マネックス証券
マネックス証券は、dカードでのクレカ積立に対応しています。一般のdカードでも、積立額のうち月5万円以下の部分は1.1%のdポイントがたまります。保有ポイントはS&P500が年0.0254%、オルカンが年0.0175%です。
マネックス証券
※取扱商品・積立条件・ポイント還元は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
よくある質問
Q1. 結局、オルカンとS&P500はどっちが儲かりますか?
どちらが将来上回るかは、誰にもわかりません。過去5年はS&P500、直近1年はオルカンが上回りましたが、2000年代のように米国株が10年近く伸びなかった時期もあります。過去の成績ではなく、「米国に集中するか、世界に分散するか」の考え方で選ぶのがおすすめです。
Q2. 新NISAのつみたて投資枠で両方買えますか?
買えます。どちらもつみたて投資枠・成長投資枠の対象です。ただし、オルカンの約64%は米国株なので、両方持つと米国の比率が高くなる点は理解しておきましょう。
Q3. eMAXIS Slim以外のオルカンやS&P500もありますか?
あります。同じ指数に連動する投資信託は、ほかの運用会社からも出ています。中身はほぼ同じなので、選ぶときは信託報酬などのコストと、純資産総額(規模が十分か)を確認しましょう。
Q4. 途中でオルカンからS&P500(またはその逆)に変えてもいいですか?
変えることはできます。すでに持っている分は売らずにそのまま持ち、これから積み立てる商品だけを変える方法なら、NISAの枠を無駄にしません。ただし、成績の良し悪しで乗り換えをくり返すのはおすすめしません。
Q5. 円高になったら、どちらが有利ですか?
どちらも外国の資産が中心なので、円高になると円での評価額は下がります。オルカンには日本株が約5%含まれますが、為替の影響を大きく減らせるほどではありません。
まとめ:コストより「中身」で選び、決めたら続けよう
- オルカンは世界全体、S&P500は米国の大型株に投資。ただしオルカンも約64%は米国
- 信託報酬・保有ポイントの差は、月3万円×20年でも2万円ほど
- 結果を分けるのはどちらの市場が伸びるかで、利回りが1%違うと約145万円の差
- 過去5年はS&P500、直近1年はオルカンが上回った。勝ち負けは時期で入れ替わる
- 選ぶ基準は「世界に任せるか、米国の成長に賭けるか」。決めたら途中で乗り換えない
どちらも価格が変動し、積み立てた金額を下回ることもあります。生活に影響しない金額で、少額から始めてみてください。毎月いくら積み立てるかは、新NISAは月いくら積み立てる?月3万円×20年の試算で整理しています。
📱 オルカンもS&P500も100円から積み立てられます
NISA口座は、申し込みから使えるようになるまで1〜2週間ほどかかります。
2027年1月から積み立てたい方は、年内に口座を準備しておくと安心です。
松井証券
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マネックス証券
※口座開設の条件・ポイント還元などの最新情報は、必ず公式サイトでご確認ください。
📌 オルカンを積み立てると実際どうなったか、実績で確かめたい方は → ドルコスト平均法シミュレーション|オルカン月3万円の実績検証
📌 証券会社をポイントで比べたい方は → 新NISAはどこで始める?主要ネット証券4社をポイントで比較
📌 毎月いくら積み立てるか迷ったら → 新NISAは月いくら積み立てる?月3万円×20年の試算と途中でやめた場合の差
📌 松井証券で始める方は → 松井証券でNISAを始める手順|口座開設から積立設定まで
⚠️ 免責事項とご利用上の注意
- 本記事は、2026年10月12日時点で確認できた運用会社・販売会社・指数算出会社などの公表情報をもとに、投資信託に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の金融商品の購入や、特定の証券会社の利用を推奨・保証するものではありません。
- 騰落率・国別比率は2026年9月30日時点のものです。信託報酬・ポイント還元・取扱条件は変更される場合があります。実際にお申し込みの際は、必ず最新の目論見書・各社の案内をご確認ください。
- 本記事の試算は一定の前提を置いた当サイト独自の計算であり、過去の実績や試算は将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。
- 投資信託は価格変動があり、元本を下回る可能性があります。外国の資産に投資する投資信託は、為替の変動の影響も受けます。
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<参考資料>
マネックス証券「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
マネックス証券「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」
MSCI「MSCI ACWI Index(USD)」ファクトシート
Dimensional「A Tale of Two Decades: Lessons for Long-Term Investors」(英語)
松井証券「投信残高ポイントサービス 特徴」
SBI証券「投信マイレージ 付与率一覧」
マネックス証券「dカード積立」
金融庁「新しいNISA」


