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株を始める前に覚えたい用語8つ|PER・PBR・ROE・配当性向

株の指標を学ぶノートと電卓のイメージ NISA・資産形成
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「PERとかPBRとか、株の話になると急にわからなくなる」

「割安・割高って、何を見て決めているの?」
NISAで日本株を見はじめると、こんな疑問が出てきますよね。

この記事では、株を始める人がまず覚えたい8つの用語を、1つの架空の会社(A社)の数字で実際に計算しながら解説します。用語どうしのつながりがわかると、ニュースや決算の話がぐっと読みやすくなります。

💡 この記事で覚える8つ(タップでジャンプ)

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まずは架空の「A社」の数字を確認

この記事では、次の架空の会社「A社」を例に計算します(実在の会社ではありません)。

項目 A社の数字
株価 2,000円
発行済株式数 1億株
純利益(1年間) 100億円
純資産(自己資本) 1,000億円
総資産 2,500億円
1株当たり配当 40円

※わかりやすさのため、純資産と自己資本を同じ数字にしています。実際の決算書では細かな違いがあります。

EPS(1株当たり利益)とは:1株でいくら稼いだか

EPSは、会社の純利益を発行済株式数で割った「1株あたりの利益」です。PERの計算にも使う、いちばん基本の数字です。

EPS = 純利益 ÷ 発行済株式数
A社:100億円 ÷ 1億株 = 100円

見るポイント:1年だけでなく、毎年増えているかを見ます。会社の利益が同じでも、新しく株を発行して株数が増えるとEPSは下がります。

PER(株価収益率)とは:利益の何年分の値段がついているか

PERは、株価が1株当たり利益(EPS)の何倍かを表します。「今の利益が続くとしたら、何年分の利益で株価に追いつくか」とイメージするとわかりやすいです。

PER = 株価 ÷ EPS
A社:2,000円 ÷ 100円 = 20倍

見るポイント:一般に、PERが低いほど利益に比べて株価が低い(割安)、高いほど期待が大きい(割高)と言われます。

注意:PERが低いのは、「これから利益が減りそう」と市場が見ているからという場合もあります。業種によって平均的な水準も大きく違うので、同じ業種の会社どうしや、その会社の過去の水準と比べるのが基本です。また、「実績PER(前期の利益)」と「予想PER(今期の予想利益)」のどちらかも確認しましょう。

PBR(株価純資産倍率)とは:純資産の何倍の値段か

PBRは、株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍かを表します。会社が持っている純資産に比べて、株価が高いか低いかを見る数字です。

PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)
A社:BPS = 1,000億円 ÷ 1億株 = 1,000円
PBR = 2,000円 ÷ 1,000円 = 2.0倍

PBR1倍割れとは:PBRが1倍を下回ると、時価総額が純資産より小さい状態です。「会社を解散して資産を分けたときの価値(解散価値)を下回っている」と説明されることもあります。

東証の要請(2023年3月):東京証券取引所は2023年3月31日、プライム市場・スタンダード市場の上場会社に「資本コストや株価を意識した経営」を要請しました。たとえばPBRが1倍を割れているなど市場の評価が十分でない場合、原因を分析し、改善の方針や具体的な取組みを開示することが求められています。この要請をきっかけに、PBRがニュースで取り上げられる機会が増えました。

注意:PBR1倍割れだから「お買い得」とは限りません。利益が出にくい、資産の価値が見た目ほど高くないなど、低い理由があることもあります。

ROE(自己資本利益率)とは:株主のお金でどれだけ稼いだか

ROEは、株主のお金(自己資本)を使って、1年でどれだけ利益を出したかを表します。会社の「稼ぐ力」を見る代表的な数字です。

ROE = 純利益 ÷ 自己資本 × 100
A社:100億円 ÷ 1,000億円 × 100 = 10%

見るポイント:日本では「8%」が目安としてよく引用されます(経済産業省の「伊藤レポート」(2014年)で示された水準)。

注意:ROEは、借金を増やしたり自社株買いで自己資本を減らしたりしても上がります。後で紹介する自己資本比率とセットで見るのが安心です。

💡 3つはつながっている:PBR = PER × ROE

A社:PER 20倍 × ROE 10% = PBR 2.0倍。PBRを上げるには、ROE(稼ぐ力)を上げるか、PER(市場の期待)を上げるかのどちらかが必要です。東証の要請で「ROEを高める」という会社が増えたのは、このつながりがあるからです。

時価総額とは:市場がつけた「会社の値段」

時価総額は、株価に発行済株式数をかけた金額で、株式市場がその会社につけている値段です。

時価総額 = 株価 × 発行済株式数
A社:2,000円 × 1億株 = 2,000億円

注意:株価が高い=大きい会社、ではありません。株価1万円・100万株の会社(時価総額100億円)より、株価500円・10億株の会社(時価総額5,000億円)の方が、市場の評価としてはずっと大きい会社です。会社の大きさを比べるときは、株価ではなく時価総額で比べます。

配当性向とは:利益のうち配当に回した割合

配当性向は、会社の利益のうち、どれだけを配当として株主に払ったかの割合です。

配当性向 = 1株当たり配当 ÷ EPS × 100
A社:40円 ÷ 100円 × 100 = 40%
(参考:配当利回り = 40円 ÷ 2,000円 × 100 = 2.0%)

注意:配当性向が100%に近い、または超えている会社は、利益とほぼ同じか、それ以上を配当に回している状態です。利益が減ると、配当を減らす(減配)可能性が高くなります。高配当株を選ぶときは、利回りより先にここを見ましょう。

高配当株の選び方は、配当金で月3万円もらうにはいくら必要?高配当株・ETFの選び方で詳しく解説しています。

自己資本比率とは:借金に頼りすぎていないか

自己資本比率は、会社の資産のうち、返す必要のないお金(自己資本)でまかなっている割合です。会社の安全性を見る数字です。

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100
A社:1,000億円 ÷ 2,500億円 × 100 = 40%

注意:高いほど安全とされますが、業種で水準が大きく違います。たとえば銀行は、預金を預かる仕組み上、自己資本比率(この計算式の数字)がとても低くなります。同じ業種どうしで比べるのが基本です。ROEが高くても、自己資本比率が極端に低いなら、借金で利益を大きく見せていないか確認しましょう。

株式分割とは:1株を細かく分けること

株式分割は、1株を2株、10株などに分けることです。1株の値段が下がるので、少ない金額で買いやすくなります。

A社が1株→2株に分割 分割前 分割後
株価(理論上) 2,000円 1,000円
100株買うのに必要な金額 約20万円 約10万円
発行済株式数 1億株 2億株
時価総額 2,000億円 2,000億円(変わらない)
EPS/PER 100円/20倍 50円/20倍(PERは変わらない)

注意:分割しても会社の価値は変わりません。ピザを8切れにしても量が同じなのと同じです。すでに持っている人は株数が増えるだけで、資産額は(分割の時点では)変わりません。ただし、株主優待の条件(必要な株数など)が見直されることがあるので、優待目的の人は会社の発表を確認しましょう。

番外編:ストップ高・ストップ安とは(値幅制限)

日本の株には、1日に動ける値段の上限と下限(制限値幅)が決められています。上限まで上がることをストップ高、下限まで下がることをストップ安といいます。急な値動きで投資家が大きな損をしないための仕組みです。

基準値段:原則として前日の終値(終値がない日は最終気配値段など)
例:前日の終値が1,200円 → 1,000円以上1,500円未満の区分なので制限値幅は上下300円
ストップ高 = 1,500円/ストップ安 = 900円

※制限値幅は基準値段の区分ごとに決まっています(例:700円以上1,000円未満は150円、1,000円以上1,500円未満は300円)。2026年10月31日に日本取引所グループ「制限値幅」のページで確認。

注意:ストップ安の日は、売りたい人が多く買う人が少ないため、売り注文を出しても売れないことがあります。逆にストップ高の日は、買いたくても買えないことがあります。

また、ストップ高・ストップ安で売買が成立しない状態が続くなど一定の条件を満たすと、翌営業日から制限値幅が広げられることもあります(値幅制限の拡大)。

用語の一覧(早見表)

用語 計算式 A社 ひとことで
EPS 純利益÷株式数 100円 1株の利益
PER 株価÷EPS 20倍 利益から見た株価
PBR 株価÷BPS 2.0倍 純資産から見た株価
ROE 純利益÷自己資本 10% 稼ぐ力
時価総額 株価×株式数 2,000億円 会社の値段
配当性向 配当÷EPS 40% 配当に回した割合
自己資本比率 自己資本÷総資産 40% 安全性
株式分割 ― 1→2株で株価1,000円 買いやすくなる(価値は同じ)

どの数字も、1つだけで「買い・売り」を決めるものではありません。同じ業種の会社や、その会社の過去と比べて、いくつかの数字を組み合わせて見るのが基本です。

用語を覚えたら:NISAで日本株を見てみる

実際の数字は、証券会社のアプリの銘柄ページで、PER・PBR・配当利回りなどがまとめて表示されます。NISAで日本株を買うなら、NISAでの売買手数料がかからない証券会社を選びましょう。

スマホで日本株もNISAも始めたい人|松井証券

松井証券は、NISA口座での国内株式・投資信託の売買手数料がかからず、投資信託を100円から積み立てられます。

口座開設の手順は、松井証券でNISAを始める手順|口座開設から積立設定までで解説しています。

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※サービス内容は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。

日本株も米国株もNISAで売買したい人|マネックス証券

マネックス証券は、NISA口座での日本株の売買手数料が0円、米国株の国内取引手数料も無料です(売却時の現地手数料は別にかかります)。

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主要ネット証券4社の比較は新NISAの証券会社おすすめ4社比較にまとめています。

よくある質問

Q1. PERは何倍なら割安ですか?

決まった基準はありません。業種によって平均的な水準が大きく違うため、同じ業種の会社どうしや、その会社の過去のPERと比べて判断するのが一般的です。PERが低い理由が「業績悪化の予想」の場合もあるので、PERだけで決めないようにしましょう。

Q2. PBR1倍割れの会社は買いですか?

PBR1倍割れだけでは判断できません。利益が出にくい、資産の価値が見た目ほど高くないなど、低い理由がある場合もあります。当サイトでは個別銘柄の売買はおすすめしていません。

Q3. PERやPBRはどこで調べられますか?

証券会社のアプリやサイトの銘柄ページに表示されています。会社の決算短信や有価証券報告書の数字から、自分で計算することもできます。

Q4. 株式分割されると得をしますか?

分割そのもので資産が増えることはありません。株数が増えて1株の値段が下がるだけです。ただし、買いやすくなることで株を買う人が増える場合もあります。株価がどう動くかは別の話です。

Q5. 投資信託だけなら、この用語は必要ありませんか?

オルカンなどの投資信託だけなら、個別の会社の数字を見る必要はほとんどありません。ただ、ニュースで「日本株のPBRが低い」「ROEを高める」といった話が出たときに意味がわかると、相場の流れがつかみやすくなります。

まとめ:8つの用語は「組み合わせて」見る

  • EPS(1株の利益)→ PER(利益から見た株価)
  • PBR(純資産から見た株価)= PER × ROE(稼ぐ力)
  • 時価総額が会社の値段。株価の高さでは比べない
  • 配当性向は配当を続ける余力、自己資本比率は安全性
  • 株式分割は買いやすくなるだけで、価値は変わらない

どの数字も1つだけで判断せず、同じ業種や過去と比べるのが基本です。

📌 個別株を買う「成長投資枠」のルールは → 新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠、どう使う?

📌 配当に税金が引かれないための設定は → NISAなのに配当に税金?受取方式の確認と変え方

📌 高配当株・ETFの選び方は → 配当金で月3万円もらうにはいくら必要?高配当株・ETFの選び方

⚠️ 免責事項とご利用上の注意

  • 本記事は、株式投資の用語に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の銘柄・金融商品の購入・売却や、特定の証券会社の利用を推奨・保証するものではありません。記事中の「A社」は説明のための架空の会社で、数字もすべて架空です。
  • PER・PBRなどの指標は、将来の株価を示すものではありません。株式は価格変動があり、元本を下回る可能性があります。
  • 東京証券取引所の要請の内容は、2026年10月31日時点で確認できた情報にもとづきます。
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<参考資料>
日本取引所グループ マネ部!知恵袋「東証が上場企業に要請した『資本コストや株価を意識した経営』とは」
日本取引所グループ「制限値幅」

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