“ビットコインの伝道師”として知られるマイケル・セイラー率いるストラテジー社。
今回また新たな資金調達策に打って出ました。
今回発表されたのは「STRETCH」という新しいタイプの優先株による5億ドルの資金調達です。
この動きは、単なる資金集めだけではありません。
同社のビットコイン戦略と投資家へのメッセージを含んでいます。
この記事では、その内容と背景、狙いについて詳しく見ていきます。
なお、本記事は暗号資産(仮想通貨)に関する最新情報やニュースの提供を目的として執筆しており、各企業の株式購入等を推奨するものではないことをあらかじめご了承ください。
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■ 「STRETCH」とは何か?
「STRETCH(ストレッチ)」とは、新たに発行される優先株式シリーズの名称です。
現時点での公開情報に基づく推測を含みますが、通常の株式とは異なる性質を持つ優先株、主に以下のような特徴が想定されます。
- 優先的な配当や清算権がある?
- 議決権が制限されている可能性がある?
- 転換条項付きの可能性も?
資金提供は受けるが、経営への影響は小さくしつつ、利益を出した場合は、普通株より優先してリターンを受けられ、将来的に普通株に転換できる可能性も残している?
つまり「STRETCH」とは、既存の株主や市場に過度な希薄化の影響を与えずに、新たな資金を調達するための“ストレッチ(伸ばし)”戦略なのではないでしょうか?
参考記事:https://jp.investing.com/news/stock-market-news/article-432SI-1181050
■ なぜ今、優先株で5億ドルを調達するのか?
マイクロストラテジーが資金を必要とする最大の理由は明確ですね。
ビットコインのさらなる購入
マイケル・セイラーは、これまでに自社資産を利用して合計226,331 BTC(約1兆円超)を取得しており、今後もその戦略を継続する意向を示しています。
今回のSTRETCHによる調達も、ビットコインのさらなる購入のためと考えるのが自然ではないでしょうか。
■ マイクロストラテジーのこれまでの資金調達方法
これまでにもセイラーは以下のような方法でビットコイン購入資金を調達してきました。
- 転換社債の発行
- 優先株式の発行
これらの手法も万能ではありません。
希薄化や返済リスクなどの副作用もあります。
今回の「STRETCH優先株」は、いくつかのデメリットを抑えつつ、改善が加えられた新しい資金調達の形になっている可能性が高いと思われます。
■ 投資家にとってのメリットとリスク
投資家側の視点からSTRETCH優先株を見てみます。
✅ メリット
- 安定的な高い配当へ期待
- 普通株よりも安全性が高い(清算時に優先される)
⚠️ リスク:
- 株価の値上がり益は得られにくいか?
- ビットコイン価格に連動する影響
大きなところで言えば上記のようなものが考えられます。
ストラテジー社の戦略は、他の企業のビットコイン調達にあたっての資金調達の「参考モデル」となる可能性があります。
とくに企業が現金資産の代替としてビットコインを保有するという流れが強まる中で、資金調達方法まで革新するセイラーの動きは、企業金融 × 暗号資産という新領域を切り拓く試みといえるでしょう。
■ まとめ
マイケル・セイラー率いるストラテジーが導入するSTRETCH優先株。
これは今後のビットコイン市場に大きなインパクトを与える可能性があります。
5億ドルという大きな金額をリスクを抑えて調達。
さらにはBTCの保有量を増やすという大胆かつ理論的な戦略です。
今後のビットコイン市場と企業財務戦略の注目となることは間違いないのでは?
日本のビットコインに積極投資するメタプラネットやリミックスポイント等の企業への影響も要注目ですね。